2015年11月25日水曜日

11月22日シンポジウムのご報告(1)


皆さま、こんにちは。
プロジェクト事務補佐員の久志です。 

1122()に沖縄県立博物館・美術館 博物館講座室にて、シンポジウム「琉球弧の島嶼地球環境を探る」を行いました。
 

 
当日は50名近くの聴講者にご参加いただけました。
ご参加いただいた皆様、お忙しい中お越しいただきありがとうございました。 

 この日は、プロジェクト代表者の藤田先生より、ご挨拶とプロジェクトの概要説明があり、その後、プロジェクトメンバー8名それぞれの研究発表を行いました。

 最後のまとめでは藤田先生より、このプロジェクトでいろいろな琉球弧の地球科学的な研究から元素や水の循環で繋がりを持たせて異分野融合研究ができるのではないかと考えている、というお話がありました。 

また、参加者の方より、「それぞれの研究の時間や空間スケールが多岐にわたるので、それを根的に新しい学問を考えてみてはどうか」「生物などの生態系も含めて総合的に研究してはどうか」といった貴重なご意見をいただくことができました。 

 次回は研究発表の内容についてご紹介いたします。

2015年11月20日金曜日

11月5日公開セミナーのご報告(3)


皆さま、こんにちは。
プロジェクト事務補佐員の久志です。 

先週行われた公開セミナーのご報告、その3です。

 今日は理学部海洋自然科学科の土岐知弘先生の発表を紹介いたします。
 

                                 
B-Li-Sr同位体比を用いた海底熱水循環の描画」というテーマで発表をされました。
  B(ホウ素)、Li(リチウム)、Sr(ストロンチウム) 

海底熱水系とは海底で約300度の温泉(熱水)が噴き出す場所で、その熱水には重金属が溶け込んでおり、噴き出した場所には海底熱水鉱床というものができています。その鉱床を作り出す熱水中のホウ素・リチウム・ストロンチウムのお話でした。 
 
それらの物質は玄武岩よりも堆積物に多く含まれており、同位体比という指紋のようなもので、熱水がどちらと反応したのかがわかるのだそうです。 

沖縄トラフ(沖縄から見て中国側の水深2,000mの海底)には10点ほどの海底熱水系がありますが、海底資源である熱水鉱床を探し出すために海底熱水のプロセスを調べて、鉱床成長モデルを構築したい、といった内容でした。 

次回の公開セミナーは1210()にあります。
詳細については、後日お知らせいたします。

2015年11月17日火曜日

11月5日公開セミナーのご報告(2)


皆さま、こんにちは。
プロジェクト事務補佐員の久志です。
 
先週行われた公開セミナーのご報告、その2です。
 
今日は教育学部自然地理学の尾方隆幸先生の発表を紹介いたします。
 
 

                                
「日本のジオパークからみた地球科学」というテーマで発表をされました。

ジオとは地球科学のことを指しており、ジオパークとは地球科学的な遺産を、生態系や人々の暮らしまでを含めて、ストーリーで繋げて考え楽しめる場所のことを言います。

この研究では、ジオパークのテーマを、宇宙惑星科学、大気水圏科学、地球人間圏科学、固体地球科学、地球生命科学の5つに分類・解析していました。

この5分類をバランスよく含めてジオストーリー(ジオパークでジオツアーをする際に必要となるストーリー)を作るのが理想なのですが、日本のジオパークでは、固体地球科学(主に地質)と地球人間圏科学(主に地理)、特に食べ物など人間がらみのテーマが多くの割合を占めており、ジオストーリーとは言い難いものが多いことが問題点だそうです。

地表の景観は、地質だけではなく、雨風など大気水圏の現象との組み合わせで決まるので、地理学的なテーマと地質学的なテーマをうまく繋げるためにも、大気水圏のテーマをもっと入れてトータルで地球科学の話を入れるのが必要である、といった内容でした。


次回は理学部土岐先生の発表を紹介いたします。

 

2015年11月12日木曜日

11月5日公開セミナーのご報告(1)



皆さま、こんにちは。
プロジェクト事務補佐員の久志です。
今日は先週行われた公開セミナーのご報告です。 

115()に公開セミナーが行われました。
 
 
当日は10名余りの聴講者にご参加いただけました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
 

この日は第1回目でしたので、プロジェクトの代表者である藤田先生から公開セミナーの目的について説明がありました。
 
 この公開セミナーでは、プロジェクトメンバー9名が3名ずつ交代で、それぞれの研究の紹介や今後やっていきたい共同研究の提案をしていく予定です。 

今月から毎月第1木曜日、計3回に渡って開催いたしますので、お時間のある方、ぜひご参加ください。
 

さて、今日は農学部土壌学研究室の金城和俊先生の発表をご紹介いたします。
 

「土壌中のカルシウムについて」というテーマで発表をされました。

土壌中のカルシウムは植物が生きていくうえで大事な物質ですが、沖縄の土壌は石灰質で本州の土壌とは異なるため、農林水産部が推奨する施肥(農作物に適した量の肥料を与えること)量を基に化学肥料を与えると、カルシウムの量が多すぎて植物が育たなくなるそうです。

そのため現在は、今までの経験に基づく感で肥料を与えていますが、土壌中にあるカルシウムが植物によりどのくらい利用されるのかまだ算出が難しいため、石灰質の土壌に適した施肥量の計算方法を見つけたい、といった内容でした。
 

次回は教育学部尾方先生の発表を紹介いたします。

2015年11月6日金曜日

プロジェクト シンポジウムのご案内

11月22(日)にプロジェクトメンバーによるシンポジウムを開催いたします。

地球環境や環境科学を研究している教員が、それぞれの研究分野からみた琉球弧の面白さや最新の研究成果を分かりやすく紹介します。

一般の方向けの内容になりますので、お気軽にご参加ください。

日時:11月22日(日) 13:30~16:40

場所:沖縄県立博物館・美術館 1階 博物館講座室