3月28日に開催された「琉球弧の海洋地球環境科学ワークショップ」の報告が琉球大学ホームページのお知らせに掲載されましたので、リンクを貼っておきます。是非ご覧ください。
http://www.u-ryukyu.ac.jp/info/workshop2016041901/
2016年4月20日水曜日
2016年3月25日金曜日
3月19日招聘セミナーのご報告
皆さま、こんにちは。
プロジェクト事務補佐員の久志です。
3月19日(土)に琉球大学50周年記念会館にて、招聘セミナーを行いました。
当日はプロジェクトメンバーの他、数名の聴講者にご参加いただけました。
お忙しい中お越しいただきありがとうございました。
この日は、総合地球環境学研究所の谷口真人教授と中野孝教教授にご講演いただき、最後に参加者とディスカッションを行いました。
最初に、谷口真人教授が「フューチャー・アース:持続可能な社会のための地球環境学-水・エネルギー・食糧ネクサス-」というテーマで講演されました。
フューチャー・アースとは、地球規模の諸問題に関する様々な国際共同研究を統合し、地球の変動を包括的に理解するとともに、これらの研究成果を問題解決に活用し、社会変容に結びつけるための研究を行う国際的イニシアティブだそうです。
大きな目標に「地球環境問題の統合的解決」と「持続可能な地球社会の構築」という二つがあり、研究者と研究者以外の方が一緒に問題設定をし、研究課題を作り、研究の成果を最終的に誰が使うのか、ということを意識して研究を進めようとしているそうです。
また、「水・エネルギー・食糧ネクサス(連環)」について、水・食糧・エネルギーがどう繋がっているかを、専門分野の地下水の点からいくつかの例を挙げて説明されました。
次に、中野孝教教授が「琉球弧の水質マップつくり:異分野融合による地球環境研究に向けて」というテーマで講演されました。
地域の地質(土や石などの物質)に含まれる元素と安定同位体が地下水や河川水に現れ、その水を摂取した生物や植物に反映されることで、一種のトレーサビリティーが見られるそうです。水の情報がわかれば生物の情報もわかるので、地域の水をモニタリング後、結果を地図化し水質マップを作成することで、水循環の結果生ずる水質の多様性を可視化できるとのことです。
また、愛媛県西条市で地域住民に協力してもらい湧水をモニタリングした結果を紹介されました。
最後のディスカッションでは、「プロジェクトの対象を“島嶼”とするならば、最初の段階で島の特徴とは違うということを整理しておいたほうが良い。」「世界的に地下ダムの研究はそんなにないので、現在の状況と過去を比較すると面白い。」「社会貢献の点でいえば、研究成果を使うユーザーがどういう成果を求めているのかを考えてスタートしなければならない。」等のご意見をいただくことができました。
今回のセミナーでは異分野融合を進めるうえで大変有意義な意見交換が出来ました。
3月28日には公開ワークショップがあります。
お時間のある方はぜひお越しください。
2016年3月9日水曜日
プロジェクト 招聘公開セミナーのご案内
3月19日にプロジェクト主催の招聘公開セミナーを開催します。
総合地球環境学研究所からの招聘者による講演になります。
ご興味のある方どなたでもお気軽にご来聴下さい。
日時:3月19日(土) 9:00~12:00
場所:琉球大学50周年記念会館 多目的室
総合地球環境学研究所からの招聘者による講演になります。
ご興味のある方どなたでもお気軽にご来聴下さい。
日時:3月19日(土) 9:00~12:00
場所:琉球大学50周年記念会館 多目的室
2016年3月2日水曜日
プロジェクト 3月28日ワークショップのご案内
皆さま、こんにちは。
プロジェクト事務補佐員の久志です。
3月28日にプロジェクト主催のワークショップを開催します。
東京大学大気海洋研究所からの招聘者による講演もあります。
ご興味のある方どなたでもお気軽にご来聴下さい。
日時:3月28日(月) 9:00~17:00
場所:理学部複合棟 2階202室
プロジェクト事務補佐員の久志です。
3月28日にプロジェクト主催のワークショップを開催します。
東京大学大気海洋研究所からの招聘者による講演もあります。
ご興味のある方どなたでもお気軽にご来聴下さい。
日時:3月28日(月) 9:00~17:00
場所:理学部複合棟 2階202室
2016年2月23日火曜日
日本ペドロジー学会2016年度大会のご案内
皆さま、こんにちは。
プロジェクト事務補佐員の久志です。
この度、プロジェクトメンバーの金城和俊准教授がコンビーナーを務める
日本ペドロジー学会の2016年度大会が琉球大学で開催されます。
プロジェクトメンバーの新城竜一教授も講演されますので、
ご興味のある方はぜひご参加ください。
日時:2016 年3 月4 日(金) 9:00 ~ 16:30
会場:琉球大学50 周年記念会館 (沖縄県中頭郡西原町千原1)
会場:琉球大学50 周年記念会館 (沖縄県中頭郡西原町千原1)
日本ペドロジー学会 大会告知・プログラム
2016年2月19日金曜日
プロジェクトメンバーの尾方准教授がテレビ番組に出演されます。
皆さま、こんにちは。
プロジェクト事務補佐員の久志です。
この度、プロジェクトメンバーの尾方隆幸准教授が下記のテレビ番組に出演されます。
ぜひご覧ください。
NHK総合 ブラタモリ
#32 沖縄・首里~王都・首里はサンゴでできている?~
放送日:2016年2月27日(土) 午後7時30分~8時15分
http://www.nhk.or.jp/buratamori/yokoku.html#okinawa
プロジェクト事務補佐員の久志です。
この度、プロジェクトメンバーの尾方隆幸准教授が下記のテレビ番組に出演されます。
ぜひご覧ください。
NHK総合 ブラタモリ
#32 沖縄・首里~王都・首里はサンゴでできている?~
放送日:2016年2月27日(土) 午後7時30分~8時15分
http://www.nhk.or.jp/buratamori/yokoku.html#okinawa
2016年1月28日木曜日
1月7日公開セミナーのご報告(3)
皆さま、こんにちは。
プロジェクト事務補佐員の久志です。
1月7日(木)に行われた公開セミナーのご報告、その3です。
今日は理学部海洋自然科学科の本郷宙軌研究員の発表を紹介いたします。
「サンゴが造る防波堤の現在と将来:琉球弧にみられる特徴と気候変動による影響」というテーマで発表をされました。
サンゴ礁は天然の防波堤であり、外洋からの波高を礁嶺(サンゴ礁の外洋側の盛り上がった場所)で9割ほど減少させますが、高水温や海面上昇、堆積物の流入、工事など、自然と人為的な影響によって造礁サンゴを含むいろいろな生物に影響を与えており、現在では防波堤の形成が衰退の危機にあります。
また、琉球弧は世界で最も台風の影響を受ける地域なので、サンゴ礁の防波堤がとくに重要です。琉球弧の特徴は場所によって礁嶺の隆起量が違うことのようです。それに伴い波高減衰率も変わるそうです。そのため、隆起量の大きい島では防波堤の機能が高いようですが,隆起量の小さい島では海面上昇などの影響を受けやすいようです.
過去のデータではサンゴ礁は100年で0.6m上方に形成されていますが、現在のCO2の排出をそのまま続けていくと、今世紀末には海面が最大で約1m上昇するといわれています。現在のサンゴ礁防波堤機能を維持するためには,海面上昇1m分からサンゴ礁の成長分0.6mを引いた0.4m分を埋めるために礁嶺部でのサンゴ礁の移植や、砂・礫など堆積物の供給が必要のようです。しかし,その方法についてはまだ確立されていないので研究が必要である、ということでした。
今回で公開セミナーのご報告は最後になります。
お読みいただきありがとうございました。
2016年1月20日水曜日
1月7日公開セミナーのご報告(2)
皆さま、こんにちは。
プロジェクト事務補佐員の久志です。
1月7日(木)に行われた公開セミナーのご報告、その2です。
今日は理学部物質地球科学科の浅海竜司先生の発表を紹介いたします。
「サンゴの化石による古環境復元」というテーマで発表をされました。
サンゴは熱帯・亜熱帯の海の情報を保存しており、過去の海の環境を復元する試料として重要です。塊状のハマサンゴは数百年生き、1年に1cmの年輪構造が形成され、骨には微量な放射性炭素(14C)やウラン/トリウム(U/Th)が入っており、それらの年代決定で正確な生息年代が決定できます。また、骨格の中には様々な化学成分が入っており、それを調べることでいろいろな環境要素の時間変化がわかります。
沖縄本島南西部の那覇若狭地区から得られたハマサンゴ群体化石の解析によると、それは完新世(約1万年前~現在)中期の約53年間成長したサンゴの化石であることがわかった.δ18O(酸素同位体)とδ13C(炭素同位体)の季節分解能の時系列データ(2カ月平均)を抽出したところ、δ18O、δ13Cともに明瞭な季節変化を示し、準2年変動、数年スケール変動、十数年スケール変動が完新世中期に沖縄の海の水温変化に存在していたことが分かった、といった内容でした。
次回は理学部本郷研究員の発表を紹介いたします。
2016年1月12日火曜日
1月7日公開セミナーのご報告(1)
皆さま、こんにちは。
プロジェクト事務補佐員の久志です。
今日は先週行われた公開セミナーのご報告です。
1月7日(木)に公開セミナーが行われました。
当日は15名近くの聴講者にご参加いただけました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
さて、今日は理学部物質地球科学科の新城竜一先生の発表を紹介いたします。
「レーザー分析ありんくりん」というテーマで発表をされました。
2つの分析についての発表でした.
最初に「ジルコンのU-Pb年代測定」について。
ジルコンが結晶化する時には鉛(Pb)はほとんど含まれず,ウラン(U)は多く含まれるそうです。そこで,現在測定される2つの鉛同位体(206Pbと207Pb)はウラン(238Uと235U)がそれぞれ放射壊変してできたものなので,2つのPb同位体の存在量から年代測定ができるそうです。またジルコンは風化・変質に強く,できた時の年代がリセットされにくいため,中心部から周縁部にかけて,数十億年~数百万年前までの幅広い年代を保持していることもあるそうです。
分離したジルコン粒子に,数十μmに絞ったレーザー光を照射し生成されたエアロゾルをICP-MSに導入して元素の濃度や同位体比を分析するとのことでした。
次に「メルト・インクルージョン」をレーザーICP-MSで分析した論文の紹介をされました。ハワイ島マウナ・ロアの軽石丘に含まれるかんらん石斑晶(約1mm)の中のメルト・インクルージョン(直径約0.2mm)は、かんらん石斑晶が結晶化するとき周りにあったマグマを取り込んだマグマの液が固まったものであり、マグマが出来てすぐの情報が記録されているそうです。
このメルト・インクルージョンの微量元素濃度やSr,Pb同位体比をレーザーICP-MSで分析した結果、2~5.5億年前に表層で海水を含む変質を受けた海洋地殻が地球の深部(約2,900㎞)まで運ばれ,マントル・プルームの成分として再び表層へ上がってきたことが分かったとのことでした。
次回は理学部浅海先生の発表を紹介いたします。
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